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エンジニアという看板を、自ら下ろす
AIというアーキテクチャが、これから先の仕事のあり方を変えると言われている。だが私は、真っ先に仕事を失うのは、他ならぬITエンジニア自身ではないかと考えている。
これは危惧ではない。むしろ、そうなることを前提に、自分自身の職業を定義し直した。
私たちが名乗るべきは「AIエンジニア」という、狭い看板ではない。それは、本人の技術的な能力の範囲を示す言葉に過ぎない。私が定義するのは「AIコーディネーター」という職種である。上流の設計から下流の実装まで、AIを使いこなしながら一人で完結させる者——それが、これからの技術者のあるべき姿だと考えている。
エンジニアという看板は、いずれ下ろさなければならない。それを恐れず、誰よりも早く自ら下ろした人間だけが、次の時代の主役になる。
なぜ、AIに全振りするのか
なぜこれだけのスクレイピング・SEOの知見を持ちながら、AIへ全振りでシフトしているのか——そう聞かれることがある。理由は単純だ。あと数年で、陳腐化すると断言できる技術だからだ。
スクレイピングは、いずれAIによるボット対策によってデータを取得できなくなり、ほぼ全滅する。盾と矛の関係で言えば、すでに「矛」であるスクレイピング技術に対して、「盾」となるAIによる防御理論が完成してしまっている。SEOも同じだ。小手先の施策はすべてAIに見抜かれ、判断される時代になる。検索エンジンとAIの境界そのものが消え、AEOという概念を考えなければならなくなっているのが、その証拠だ。
だが、答えは同じところにある。AIによって陳腐化する技術の問題は、AI技術そのものによってしか解決できない。
20年かけてスクレイピングとSEOを極めたのは、遠回りではなかった。その限界を、誰よりも正確に見通せる場所に立つための道のりだった。だから私は、次の答えに全振りする。
一人で完結する。それでも、一人ではない
「AIを使いこなしながら一人で完結させる者」——それがAIコーディネーターの定義だと述べた。だがそれは、一人だけで仕事を進めるべきだという意味ではない。AIによって拡張されているのは、一人の人間が担える領域の広さであって、実際にその領域を一人だけで担い続けることではない。
AIコーディネーターは、それぞれが独立した個でありながら、複数が組み合わさることで初めて機能する。ちょうど一つ一つのニューロンが、単体では意味を持たず、繋がり合うことで思考という現象を生み出すように。
フリーランス、個人事業主、ソフトハウス——雇用形態や所属の違いは問わない。必要な場面で関わり合い、作用し合う、有機的な集合体でありたいと考えている。だからこそ、この会社が相手にするのは、仕様書を渡す側と受け取る側という関係ではない。実現したい像を、依頼する側自身がどれだけ明確に描けているか。それだけが、共に仕事ができるかどうかを分ける。